夏の参議院選挙に向けて全国初となる4党(民進党、共産党、生活の党、社民党)の共同街頭演説が5月25日、金沢駅兼六園口(東口)で行われました。 平日の日中にも関わらず、続々と聴衆が集まってきます。 マスコミの関心も高く、テレビカメラも並びました。
予定通り4時に開始。 司会はしばた未来選対本部長の一川県議。 近藤和也民主党県連代表に続き盛本芳久社民党県連合代表が4党の結束と勝利への決意を訴えました。
<珠洲市議会議員「北野進の活動日記」より引用>
そして今日の主役の2人が登場する。
開始前、生活の党小沢一郎党首と日本共産党志位和夫委員長、お互い先にどうぞ、どうぞと譲り合ったそうだが、結局志位委員長が先にマイクを握る。
さっそく「小沢さんは政治の大先輩、大変心強い」と初めての揃い踏みの感想を語る。
今回の参議院選挙は安倍政権を倒し、立憲主義を取り戻すたたかいだと選挙の意義を明確に示し、過去を乗り越えたたかい抜こうと呼びかける。
続いて全国の一人区32のうち30で野党統一候補が決まったこと、衆参ダブル選挙についても、邪道だが邪道を邪道だと思わないのが安倍総理だと指摘、警戒を促す。
次に選挙の争点を明らかにする。
まずは安保法制。
国民の命を守ることとは関係なし、立憲主義を破壊するとバッサリ。
安倍総理は、米国が攻められたときに日本が守らなければどうするというが、どこが米国に戦争を仕掛けるのか?
75年前に日本が真珠湾攻撃をして以来、そんな国はない、米国が侵略戦争を繰り返しており、その戦争に巻き込まれるだけだと批判する。
関連して放送法の問題にも触れる。
電波は自民党のものではないと厳しく批判。
暮らしの問題ではアベノミクスを批判。
トリクルダウンと言うが、先日発表されたGDPをみれば2年連続個人消費がマイナス。
リーマンショックの時でもこんなことはなく、戦後初めてだと指摘、経済政策の失敗が深刻だと指摘。
消費税については4党間で様々な考え方があるが、来春の増税反対では4党は一致していると報告し、パナマ文書で明らかになった納税逃れは消費税2%分の5兆円に達すると指摘する。
雇用のルールの破壊も批判。
派遣法の改悪に続き残業代ゼロ法案を成立させようとして安倍政権を批判し、労働法制の原点に帰ることの重要性を訴える。
TPPについても、2度にわたる国会決議に違反しており、あらゆる主権を米国に売り渡すものだと批判。
そして最期は憲法改定の危険性を指摘。
自民党が検討してる緊急事態条項は独裁と戦争への道だと警鐘を鳴らす。
野党共闘の一員としてしばた未来さんの勝利のため、できることはすべてすると決意を述べ、マイクを小沢党首に渡す。
小沢党首、「久しぶり金沢に来たと思ったらなんで志位委員長と並んでいるんだと驚いた人もいるかもしれない」と聴衆を笑わせ、安倍政権を倒すことで一致しており、なんのためらいもないと断言する。
選挙の政策的な争点は志位委員長がほぼ述べたので、小沢さんはさて、何を話すのかと思ったら「政策は志位さんの言う通り!」と一言。
端的に野党共闘に足並みの乱れはないと印象付ける。
続けて、政策の根幹となる政治理念を語る。
そもそも政治は国民がどこに住んでいても一定の生活を保障することが最も大事。
かつての自民党は国民の生活の安定のため、富の配分に努めてきたが、アベ政治は強いものが勝ち残ればいいという政治で絶対許せないと声を張り上げる。
参議院選挙は政権選択の選挙ではないが、参議院を過半数割れに追い込めば安倍政権は退陣せざるをえないと指摘し、参議院選挙の勝利が政治の転換に直結することを明らかにする。
私が一番印象深かったのは先の北海道5区の衆議院補選の敗戦に触れたくだり。
約1万2千票差の敗戦について、町村氏の地盤、弔い合戦でもあり、一般的には接戦、善戦、惜しかったという受け止め方が大勢だったと思うが、小沢代表はずばり「大差の敗戦」という。
そしてその敗因について「野党が本当に結束していると国民からは見えなかった」と総括。
さすが「選挙の小沢」、我々とは視点が違う。
参議院選挙の勝利に向けて力を合わせるにはお互い譲り合わなければならないと呼びかける。
お待たせしばた未来さん登場。
このご両人に挟まれ、最初はやや緊張気味かと思ったが、さすが肝が据わって堂々としたもの。
立候補表明以来、県内各地を回り声なき声を聴いてきた。
かつて留学した米国では国民の命に値札が付いていると感じたが、今の日本の若者も同じではないか。
野党共闘をバラバラだという人がいるが多様性こそ大事。
政治を私たち市民の手に取り戻さなければならないと力強く訴える。
最後にしばた選対幹事長である吉田修県議の音頭でガンバロウ三唱が金沢駅東口に大きくこだまする。
結束をアピールし、全国初の四党共同街頭演説を終える。