2020年 2月

石川県羽咋市「学校給食に地元の有機農産物の導入」を福島瑞穂副党首と県連合議員団が視察

福島瑞穂副党首と県連合議員団は2月10日、学校給食に地元の有機農産物を導入している羽咋市を視察した。これは、すべての公立の小中学校の給食に地元の有機米を使っている、先進的な取り組みを視察し、食を通じた教育の成果が出ているか、農家の所得が向上しているかなどを調査することを目的としたもの。

 羽咋市は日本で唯一、車で走ることが出来る全長約8キロメートルの砂浜(日本のベストビーチに輝く)があり、世界農業遺産「能登の里山里海」にも指定されている。ローマ法王に献上されたことで有名な「神子原米」がブランド米として生産されている地域である。

 視察は、先ず羽咋市役所・山辺芳宣市長を表敬訪問。山辺市長より、羽咋市の概要をお聞きした。そして、場所を市長室から会議室に移して市農林水産課、市教育委員会とJAはくいの担当者、そして有機栽培農家従事者から直接、有機栽培農法を推進する市の取り組みや学校給食への提供について説明を受けた。

 説明によると、羽咋市は2010年に「のと里山農業塾」開催、以降「JAはくい」と協働で環境保全型農業の普及に取り組み、市自然栽培新規就農支援事業の開始など自然栽培農業を推進している。

現在、自然栽培農家は2010年より3倍以上となり37人となり、うち羽咋市へ移住し自然栽培農業者をする移住者農業従事者が13人。作付面積は水稲:約20ha、穀類:約10ha、野菜約7haとの説明を受けた。学校給食への提供は、2010年度1回・小中学校のみの実施だったものが、2017年度より保育園等にも提供し、2019年度では8回ほど米などの提供を行っている。

視察を通じこれからの課題として、学校給食の有機化への取り組みと同時に、自然栽培農家=農業従事者のへの所得補償も含めた支援策を国、地方自治体で強化・推進する農業政策を進めていく事が重要であるとの認識を深めることができた。今後県内においてもさらに、有機栽培農法を推進と学校給食への提供の取り組みを進めていきたい。